東洋医学の「腹診」とは?お腹を触ると何がわかるの?

鍼灸院で施術を受けたとき、
「どうしてお腹を触るんだろう?」
と思ったことはありませんか?
東洋医学では、お腹の状態を確認することを「腹診(ふくしん)」といいます。
腹診は、単に胃や腸の調子だけを確認しているわけではありません。
身体全体が今どのような状態なのかを知るための、大切な診察方法のひとつです。
お腹は身体の状態が表れやすい場所
東洋医学では、身体の一部分だけを見るのではなく、
冷え・疲れ・食欲・睡眠・ストレス・痛みなどを含めて、身体全体のバランスを考えます。
その判断材料になるのが「お腹」です。
実際にお腹を触ってみると、
- 冷たい、温かい
- 硬い、柔らかい
- 張っている
- 力がない
- 押すと痛い・不快感がある
- 左右で硬さが違う
など、人によってさまざまな違いがあります。
こうした反応を確認しながら、その人の身体が今どのような状態なのかを考えていきます。
腹診で何がわかるの?
東洋医学の腹診では、例えば、
「身体が冷えていないか」
「胃腸が疲れていないか」
「身体に余計な緊張がないか」
「体力が落ちていないか」
「気・血・水の巡りに偏りがないか」
といったことを判断する材料にします。
ただし、
「ここが硬いから○○病」
というように、腹診だけで病気を診断するものではありません。
あくまで脈や舌、症状、体調などと合わせて、東洋医学的に身体全体をみるための方法です。
痛いところだけを診るわけではありません
例えば「肩こり」で来院された方でも、お腹を触ることがあります。
肩が痛いのに、なぜお腹?
と思いますよね。
東洋医学では、
「肩がこっているから肩だけに鍼をする」
とは限りません。
胃腸の疲れや冷え、睡眠不足、身体全体の緊張などが、その人の肩こりに関係していると考えることもあります。
そのため、お腹や脈なども確認して、
「なぜこの人に、この症状が出ているのか?」
を身体全体から考えていきます。
施術前と施術後でお腹が変わることも
鍼灸施術の前には硬かったお腹が、施術後に柔らかくなったり、張りが減ったりすることがあります。
当院では、このような身体の変化も確認しながら施術を行います。
つまり腹診は、
「どこに鍼をするかを考えるため」だけではなく、「施術によって身体がどう変化したか」を確認するためにも役立ちます。
「症状」ではなく「その人」を診るために
上尾ゆうしん鍼灸院では、施術前に脈やお腹などを確認し、その日の身体の状態をみてから施術を行います。
同じ「肩こり」でも、身体の状態は一人ひとり違います。
痛いところだけを見るのではなく、身体全体を診て、その人に必要な施術を考える。
腹診は、そのための大切な方法のひとつです。
「どうして鍼灸院でお腹を触るの?」
と思っていた方は、ぜひ施術を受けるときに、ご自身のお腹の硬さや張りの変化にも注目してみてください。
上尾ゆうしん鍼灸院
当院では、脈診・腹診など東洋医学的な身体の見方を取り入れ、一人ひとりの状態に合わせた鍼灸施術を行っています。
