痩せと不妊症の関係
目次
日本人の体形
日本の女性は、先進工業国の中でやせ傾向が非常に高いです。
妊娠する可能性が高い年齢の女性4~5人に1人が、やせているという状況です。
やせている状況で妊娠すると、次世代(出生児)の健康への影響もあります。
どのような影響と言いますと、生活習慣病です。
詳しくは⇒生活習慣病と出生体重
「やせ」の女性が増えている最も大きな要因は、摂取エネルギーが少ないから。
日本では1995年から2003年までの10年間で、20代女性の栄養摂取量は1日2,000カロリーから1,700カロリーになり、10%以上減少しています。
この「やせ」が妊娠率に影響します。
痩せることによるデメリット
若い女性がやせると、卵巣機能が低下します。
卵巣機能は、脂肪の絶対量と関係があります。
脂肪は最も大きな内分泌組織。
脂肪が少なくなりすぎると、卵巣の機能が低下します。
また、排卵障害や月経不順がおこり、その程度が進むと無月経になります。
無月経が重度になると、治療で対処出来るのは50%のみ。
さらに、女性ホルモンのエストロゲンが出にくくなり、低エストロゲン血症になります。
こうなると閉経した女性と同じような状態になります。
*低エストロゲン血症が続くと、動脈硬化、認知症、骨粗鬆症、疲れやすいなど症状が出てきます。
妊娠しやすいBMI(肥満度を示す体格指数)は22~23程度。
「やせ」は妊娠または病気、出生児の健康に影響があります。
妊娠を考えている方は、適度な体重管理を心掛けて下さい。