慢性疼痛に対しての鍼灸アプローチ

「痛み」に関する大規模調査から。

2016年6月からの2か月間、慢性な痛み(慢性疼痛)をムンディファーマ株式会社が調査しました。

結果は、

①慢性疼痛保有率は約22.5%

②慢性疼痛を持つ患者の痛みの7割は適切に緩和されていない

統計的に日本成人の4.4人に1人が慢性的な疼痛を抱えています。

痛みは早期に対処すると治りやすいですが、慢性的になると治りが悪いです。

鍼灸院には、病院、整体、マッサージで改善しなかった慢性的疼痛で来られる方が多いです。

要は重症化してやっと鍼灸院へ、と言う方。

慢性疼痛がなぜ治りにくいか?

下図を見てみましょう。

痛みに関して、感情が関わってきます。

不安、恐怖など。

痛いから不眠になる。

痛みが長期化すると、前頭前野と扁桃体、海馬の血流が変化し、機能低下を起し、ちょっとした痛みでも過敏になります。

「痛い」と言う感情が慢性的になると、ココロにも悪影響を与えます。

上記の図は、【負のスパイラル】になっていることがわかりますか?

どこかで断ち切るアプローチをしないと改善には繋がりません。

どこに行っても治らない慢性腰痛を趣味のラジコンをさせることで治した病院が数年前に放送されました。

患者さんによってはペットを飼うことで改善されていました。

この施設は、症状に対して感情からアプローチをしたのです。

痛みを抱えていると、不安、恐怖、絶望感などネガティブになりますが、プラスの感情にさせることにより【痛み:負のスパイラル】を打ち消す事が出来ます。

昔から、「病は気から」と言いますよね。

このことは、科学的に証明されています。

下記は、皆さんが痛みに対して何を実施しているか、また医療としての推奨度です。

  実施率が高いセルフケア 推奨度
1 入浴 運動
2 ストレッチ 考え方
3 薬の飲み方 痛みへの理解
4 睡眠 ヨガ
5 食事 温泉
6 運動 温熱ケア
7 考え方 音楽
8 会話 食事
9 休憩 マッサージ

【慢性疼痛患者のためのセルフガイドブック 2014年】より

痛みに対して、患部のアプローチはもちろん、精神的アプローチも必要です。

慢性的な痛みを脳がインプットしています。

今まで慢性的な症状で悩んでいる方は、脳(精神)に対してのアプローチをしてみては。

鍼灸治療が他の治療より長けているのは、患部に対しても、精神に対しても一回の治療で同時に治療が出来ること。

慢性疼痛に悩まれている方は、ぜひ参考にして下さい。

 

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