腎不全・透析を防ぐには?鍼灸で腎機能を守る自然療法

🔹1. 腎不全・透析とは?基本を理解する
腎臓は、血液をろ過して老廃物や余分な水分を体外へ排出する重要な臓器です。
この働きが低下すると「腎機能障害」となり、進行すると慢性腎不全へと移行します。
腎不全が進むと、体内に毒素が蓄積し、最終的には透析治療(人工的に血液をろ過)を行う必要が出てきます。
🔹2. 腎機能低下を引き起こす主な原因
- 高血圧
- 糖尿病
- 加齢による腎血流の減少
- 薬の長期使用(鎮痛剤など)
- ストレス・睡眠不足・冷え
これらの要因は、腎臓の血管を硬くしたり、血流を悪化させたりします。
つまり、腎臓を守るには「血流」と「自律神経の安定」が鍵となります。
🔹3. 東洋医学でみる「腎」の働き
東洋医学では、腎は「生命エネルギー(精)」を蓄える臓器とされ、
生命力・免疫力・生殖・骨の健康など、体の根本に関わると考えます。
腎の働きが弱ると、次のようなサインが現れることがあります。
- 足腰のだるさ・冷え
- 夜間頻尿
- 耳鳴り・聴力低下
- むくみ
- 慢性的な疲労感
- 精神的な不安・不眠
これらは、**腎の「気(エネルギー)」の不足=腎虚(じんきょ)**のサインです。
🔹4. 鍼灸による腎機能サポートのメカニズム
📘エビデンス①:腎血流量の改善
“Acupuncture at BL23 (Shenshu) and KI3 (Taixi) improves renal blood flow and function in animal models.”
(腎兪・太渓への鍼刺激が腎血流と機能を改善した)
— Chen et al., Journal of Traditional Chinese Medicine, 2011
背中の「腎兪(じんゆ)」や足首の「太渓(たいけい)」への刺激が、
腎臓への血流を改善し、ろ過機能の回復に寄与することが確認されています。
📘エビデンス②:血圧と自律神経の安定
“Acupuncture can lower blood pressure and regulate sympathetic nervous activity.”
(鍼刺激は血圧を下げ、交感神経活動を調整する)
— Li et al., Hypertension Research, 2015
腎不全の進行を防ぐためには、高血圧コントロールが極めて重要。
鍼灸には、緊張を緩めて副交感神経を高める作用があり、
自然な血圧調整が期待できます。
📘エビデンス③:抗炎症・抗酸化作用
“Acupuncture reduces oxidative stress and inflammation markers in chronic kidney disease.”
(鍼刺激が慢性腎臓病での酸化ストレスと炎症マーカーを減少させた)
— Wang et al., Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine, 2017
鍼刺激により、腎臓の微小血管の炎症を抑え、
細胞のダメージを軽減する効果も報告されています。
🔹5. ゆうしん治療院での施術例
🔸使用する主なツボ
- 腎兪(じんゆ):腎臓の血流を促す基本穴
- 志室(ししつ):腰部の疲労や冷えに
- 太渓(たいけい):腎経の要穴、血流・代謝を改善
- 関元(かんげん)・気海(きかい):体力低下・冷えに対応
🔸施術方針
- 腰部・腹部・下肢を中心に温灸で血流を改善
- ストレス型の腎疲労には頭部・背部への鍼で自律神経を調整
- 必要に応じて体質改善(食事・睡眠リズム)も指導
🔹6. 鍼灸治療で期待できる効果
- 腎臓周辺の血流改善
- 高血圧・浮腫の軽減
- 疲労感・冷え・不眠の改善
- 透析導入のリスク軽減(腎機能低下の進行抑制)
※鍼灸は腎臓の回復そのものを保証する医療行為ではありませんが、
医学的なサポート治療として「進行を遅らせる・体調を安定させる」ことに有効です。
🔹7. まとめ|腎臓を守る生活と鍼灸の併用を
| 生活習慣 | ポイント | 
|---|---|
| 水分をしっかり取る | 1日1.5L〜2Lを目安に(医師の指導範囲内で) | 
| 塩分を控える | 1日6g以下を目安に | 
| 睡眠を整える | 副交感神経の働きを高め、腎を守る | 
| 定期的な鍼灸 | 血流・自律神経・炎症反応を改善 | 
🩺ゆうしん治療院からのメッセージ
腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状が出る頃にはかなり進行していることもあります。
だからこそ、早めのケアと身体全体のバランス調整が大切です。
ゆうしん治療院では、
鍼灸によって「腎を守り、透析を遠ざける」ための体質改善をサポートしています。
