歯周病が妊娠を遅らせている原因かもしれない 歯周病と妊娠に関する比較試験データ2つ紹介
従来から歯周病は胎児への影響がある事は知られている
これまでの研究で、歯周病は母体や早産、低体重児のリスクを上昇させることが分かっています。
妊娠すると歯周病になりやすいく、
妊娠する前後ではホルモンバランスが圧倒的に変わります。
このホルモンバランスの影響で歯周病になりやすいです。
※産後鬱はこのホルモンバランスが起因の一つです。
小さな歯の炎症でも歯茎が腫れ、全身に影響が出る炎症に。
特に妊娠前から口腔ケアは必要になります。
歯周病にまつわる病気・症状
脳梗塞
誤嚥性肺炎
心筋梗塞
心内膜炎
動脈硬化
糖尿病
低体重児出産
早産
歯周病には上記のような病気の要因があります。
これ以外にも多くの症状・病気を引き起こします。
次は、歯周病と妊娠に関する研究を見ていきます。
歯周病と妊娠の研究内容ケース1
今回の研究はアメリカで2,764名を対象にした歯周病有無の比較試験になります。
A群(歯周炎あり)とB群(歯周炎なし)で比較しました。
※歯周炎:歯周病が進み、歯茎の炎症だけでなく、歯を支える骨が溶ける状態
1年間の追跡調査結果は、
A群の方が11%も妊娠率が低い。
そして怖いのが、
歯周炎の治療を受けてない人はさらに妊娠しにくい。
治療しなく、さらに悪化して歯が抜けた人は、さらに妊娠しにくいことが分かっています。
歯周病が悪化すればするほど妊娠しにくいという事になります。
歯周病と妊娠の研究内容ケース2
フィンランド(ヘルシンキ大学)の研究から
唾液中の歯周病原因菌の有無と妊娠率について
妊娠を希望される方、1年間256名を対象にしたデータです。
1年後には205名が妊娠されています。
そして妊娠有無の唾液中の歯周病の関係が発表されました。
妊娠できなかった女性は、妊娠できた女性より歯周病原因菌が4倍も検出された。
歯周病は不妊症のリスクファクターになっています。
今回は2つのケースを挙げましたが、他にも同様な研究発表はいくつもされています。
歯周病予防が妊活の早期解決かも
歯周病は、口腔ケアがされていないと歯周病原因菌が増殖します。
この歯周病菌が歯肉の隙間から血中に入り、全身に炎症反応を起こします。
その結果、あらゆる病気に。
そして、不妊にも繋がります。
歯周病の方は下図のように案外多いです。
妊娠の結果が出なく、歯周病がある人はまずは口腔ケアが先かもしれませんね。